多くの思いが交錯する特別な空間だった。7回裏の阪神の攻撃前、黄色いジェット風船が一斉に飛んだ。壮観だった。7年ぶりの復活。記者席では評論家やベテラン記者までもがスマホで動画を撮っていた。
他球団より再開が少し遅れた。営業部興行担当の阪本三千男さんは「ようやくこの日が来たな、と」と感無量の様子だったが、事前に「不安もある」と吐露していた。再開にあたっては、以前から多くの観客に指摘されていた「衛生面」のクリアと、球団の旗印しである「リサイクル」を両立させる必要があった。
口でふくらませた風船を飛ばさないよう、しつこいほど注意喚起がなされた。1人でも違反すれば今後、どうなるか分からない。甲子園の記者席は屋外にある。以前は、誰かが口をつけた風船が当たり前のように頭の上に落ちてきて嫌な思いをした。全員が専用ポンプを使っているという安心感は確かにあった。あまり飛ばずに、垂直落下する仕様にも納得感があった。
球団は今後、限定色の販売など様々な展開を描いている。それもルール順守があってこそ。みんなが安心して楽しめる演出であってほしい。【柏原誠】



