阪神が今季3度目のサヨナラ勝利で単独首位をキープした。この日は近本光司外野手(31)が左手首骨折から76日ぶりに1軍復帰した。近本は「1番中堅」でスタメン出場し、9回1死の第4打席で中前打。スタンドの観客も大歓声で復帰を祝った。直後の9回裏1死一、二塁で森下が左前打。相手左翼の失策を呼び、二塁から近本が生還。今季3度のサヨナラ勝利をつかんだ。

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突如として長いリハビリ生活に入った近本だが、決して悲嘆に暮れることはなかった。子どもたちとの“約束”がある。勇気を出して、1歩を踏み出して-。理事を務める一般社団法人「LINK UP」の地域貢献活動などで、いつも伝えてきた言葉だ。

故障した翌日に、中学生を対象にした教育プロジェクトの2期目のキックオフがあった。参加予定だったが無念の欠席。関係者に思いは託した。

「プロ野球の世界で調子がいい時、悪い時、ケガをするときもある。ケガから復帰していく姿も見てもらいたい。どう逆境と向き合うか見てほしい」。プロ8年目で最長の離脱となった。リハビリ過程でいろいろな「1歩」を踏み出した。打撃フォームの大きな変更もその1つ。構えのスタンスからグリップの位置まで大部分を新しくした。マイナスをプラスに変えるための努力と、勇気を出すことを惜しまなかった。

これからさまざまな活動で、子どもたちと対面、再会する。グラウンドを離れた2カ月半の経験を共有して、また子どもたちからも話を聞いて、互いに刺激をもらい合う。そんな時間を楽しみにしている。【柏原誠】

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