<阪神1-6オリックス>◇6日◇甲子園

 3回までに味方が奪った4点が、オリックスの先発寺原隼人投手(27)に力を与えた。「投球に余裕ができて、大胆にいけた」。完封こそ逃したが今季4度目の完投勝利で、チームに6連勝をもたらした。

 これまで阪神には未勝利。「勝っていないのは知っていた。今年最後のチャンスなのでぜひ勝ちたかった」と気合十分だった。4回無死一、二塁では4番新井にこの日最速の154キロ。最後は146キロの高速スライダーで遊ゴロ併殺に仕留め、ブラゼルも遊ゴロでピンチを切り抜けた。この白星で工藤公康(元西武)以来2人目となる13球団(近鉄を含む)勝利まで、あと楽天を残すだけとなった。

 岡田監督は「うちの柱。期待通りの投球をしてくれている」と上機嫌で右腕をねぎらった。敵地の甲子園で阪神との「関西ダービー」に連日の快勝。3日まで最下位に沈んでいたチームが、Aクラスも視野に入ってきた。