真弓阪神のキャンプが、期待の右腕の強烈デモで幕開けした。1日、12球団の春季キャンプが一斉にスタート。阪神は2年目・白仁田寛和投手(23)が初日からブルペンで熱投を披露、巨人007をビビらせた。沖縄・宜野座の阪神キャンプには巨人を含む3球団のスコアラー陣が視察に訪れ、真弓明信新監督(55)期待の右腕がディープインパクトを与えた。新戦力台頭がテーマの今キャンプ。期待膨らむ球春がやってきた。

 待ちに待ったキャンプ初日に新星誕生の予感が漂った。真弓阪神の“秘密兵器”白仁田が、いきなりライバル球団の視線をくぎ付けにした。ゆったりとした投球フォーム。キレのある直球。「バチーン」という乾いたミット音をブルペンに人一倍響かせた。

 「球持ちがいいね。コントロールもいい。フォームがゆったりしていて、本当に球持ちがいい。イメージ的には藪かな」。キャンプインと同時に阪神視察に訪れた巨人田畑スコアラーは、同時にブルペン投球を行っていた岩田ではなく、まだ1軍経験のない白仁田を大絶賛。阪神でエースとして活躍し、現在はメジャーのジャイアンツで活躍する藪を例えに出すほど、強いインパクトを受けた様子だった。

 視察に訪れた「007」だけではない。白仁田のほれぼれとするような投球フォームから繰り出される球は、真弓監督のハートも射止めた。捕手の斜め後ろ側からネット越しに見守った真弓監督は「いい球を投げてましたね。これから球数が多くなってどうかだけど、いい仕上がりをしていると思うよ」と笑顔。就任直後の秋季キャンプから目に掛けてきた2年目右腕のさらなる成長に、大きな期待を寄せた。

 ただ、周囲の反応とは裏腹に、白仁田本人はあっさりとしていた。27日からの合同自主トレも含み、今年自己最多の91球を投げ込んだ右腕は「今日は今年の中で一番最悪でした。力が入ったわけじゃないけど、もうバランスがバラバラ。そこを修正しないといけませんね」と偵察部隊とは真逆の反応を示した。カーブ、スライダー、フォークボールと持ち球もすべて投じたが「投げ急いでしまった感じはあった」と冷静に振り返っていた。

 福岡大から大学・社会人ドラフト1位入団を果たしたが、入団1年目の昨季は学生時代に痛めた右肩のリハビリに時間を費やし、1軍登板は0に終わった。ただ、素材は一級品で、首脳陣の白仁田に対する評価は当然ながら高い。同期入団の黒田とともに「虎のオセロ」としてブレークを狙っており、白仁田も「昨年は何もできずに1年が終わった。あの悔しさは1軍のマウンドでしか返すことができない」と雪辱を誓っている。

 まだまだ未知数な部分は多いが、ライバル球団・巨人の「要チェック選手リスト」入り。自身初の1軍キャンプでさらに自分を磨き、たくましさを増せば、目標でもある先発ローテ入りの道は自ずと開けるはずだ。【石田泰隆】

 [2009年2月2日11時20分

 紙面から]ソーシャルブックマーク