主砲からもお墨付きだ!
ソフトバンクのドラフト1位、巽真悟投手(22=近大)が6日、初めてフリー打撃に登板した。松中信彦外野手(35)と山崎勝己捕手(26)を相手に計50球を投げて安打性の当たりは7本。アーチ1本を許した松中にも「いい戦力になると期待している」と賛辞を贈られた。5日に楽天岩隈のフォームを取り入れて微調整した成果も見せ、目指す開幕ローテーション入りへ1歩前進した。
痛烈な“洗礼”も教材に変えた。巽が外角めがけて投じた直球はバットにはじかれ、バックスクリーン右横の芝生席ではねた。松中への19球目だった。「打たれたのが収穫です。ここに投げれば打たれるというのが分かりますから」。プロの打者と初「対決」。しかもWBC4番候補の主砲が相手でも、緊張よりも高ぶりが先立った。「投げ始めれば(緊張は)大丈夫だった」。主砲に投じた26球のうち、17スイングで安打性の当たりは4本。伸びのある直球で詰まらせる場面もあった。先に対戦した山崎には24球で安打性の当たりは3本。計50球で上々のスタートを切った。
「岩隈流」の成果が出た。5日のシャドー投球中に、田之上投手コーチから指導を受けてフォームに微調整を加えた。テークバック時に右手首が背中側に曲がっていたのをやめ、真下に伸ばすように修正。大学時代から連続写真などを見て参考にしてきた、楽天岩隈のような投法に変えた。投球フォーム自体は西武西口に似ていると言われ、岩隈は顔が似ていると言われた。プロ入りして顔だけでなく、フォームも沢村賞右腕に近づき、さっそく“実戦”で試した。「今日はバランスがすごく良かった」と手応え十分。田之上コーチも「動きにロスがなくなって、自然な感じで投げていた」と目を細めた。
松中からも1発だけでなく「お墨付き」をもらった。1軍で通用する可能性について、04年3冠王は「それぐらいのボールを投げていた。同じチームでいい戦力になると期待している」と評価。今回は外角中心で直球のみの対戦となったが「今度投げる時はガンガン来ればいい」と再戦を熱望した。
今は勉強と成長の毎日だ。前夜(5日)には宿舎で行われた捕手陣とのミーティングに参加した秋山監督から「アマと違ってプロでは、甘いところに入れば簡単に打ち返される。(相手が)『外しか来ない』と分かっていればカモにされる」とプロの厳しさを教えられた。この日も松中への4球目で外角低めの球が中堅への長打となり「あの球をあそこまで飛ばされるとはビックリ」と、指揮官の言葉を身をもって知った。
フリー打撃を監督室で見守った秋山監督は「今は見ても仕方がない」と即断を避けた。真価はシート打撃や紅白戦が始まるキャンプ中盤で試される。巽も「今日は直球だけ。もっと実戦に(近く)なれば」と思いをはせた。「岩隈仕様」となった巽の開幕ローテーション入りへの道は、これからが本番となる。【太田尚樹】
[2009年2月7日10時35分
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