阪神新井貴浩内野手(32)が27日の指名練習で真弓監督から30分近くマンツーマンの打撃指導を受けた。通常より前方に置いたティーをたたくよう指示され、タイミングを外された際の打撃をチェックされた。今季は5番を任されるキーマンは28日のオリックス戦(京セラドーム大阪)から三塁守備を再開。開幕に向けて最終仕上げに入る。

 「監督に言われたのは打撃のこと。こういう練習の仕方もあるよということ。バットの入る角度のこととかですね」

 誰よりも遅く甲子園の室内練習場を後にした新井が、真弓レッスンを振り返った。ティーに置いたボールをネットに打ち返していると、指揮官が近寄って熱烈指導が始まった。2月キャンプ中は三塁の守備で指導を受けたが、打撃面でここまでアドバイスされたのは初めてだった。

 真弓監督は「ポイントを前にして打たないといけない時もある。いつも自分のポイントで打つのは理想だけど、実戦では崩されることが多いからね」と説明した。前日26日までオープン戦で7連敗。特に得点力不足を嘆いていて、新井の打撃にも一声かけずにいられなかった。昨季の8本塁打が「少なすぎる」として30本以上をノルマとするなど、新井に寄せる期待は大きい。

 右ひじ負傷の癒えた新井はきょうからの2連戦で三塁守備にも就いて開幕準備を整える。【町田達彦】

 [2009年3月28日12時1分

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