電撃チェックがVへの第1歩!!

 広島ナインが1月31日、沖縄1軍春季キャンプに参加するため、沖縄市内の宿舎に入った。野村謙二郎監督(43)のほか1軍首脳陣8人は、チェックイン直後にキャンプ地の沖縄市野球場へ移動。施設の状態を確認し、2月1日からのキャンプインを最善の環境でプレーできるよう、球団関係者に要望を出した。同キャンプ最終日の11日には今季初実戦となる紅白戦が行われることも判明。1軍生き残りをかけた死闘が幕を開ける。

 迅速なアクションが意欲の表れだ。沖縄市内の選手宿舎。野村監督はホテルの自室に荷物を置くと、旅装を解く間もなく、5分後には車に乗り込んだ。スーツ姿で沖縄市野球場へ。サブグラウンドもチェックし、グラウンドキーパーに改善点のリクエストを出した。

 野村監督

 (練習メニューの)間が空くと、選手がどうしてもダレる。マラソンでもそう。1回歩くと、もう走りたくなくなる。雨が降ったときは、どうしても(練習が)制限される。

 2月1日から沖縄1軍春季キャンプが始まる。指揮官のほか、1軍全コーチも球場を訪れ、気づいた点を確認。特守などを行うサブグラウンド内に無数の人が入らないよう、入り口に仕切りを設けた。また、大野ヘッド兼投手コーチは「天気も良くないし、準備しておかないといけない。(屋内練習場横の)ブルペンでは、雨が強く吹き込んだら使えなくなることもある」と説明。第1クールは天気予報も雨模様で今後、横風を防ぐ仕切りをつけるなど策を練る。すべては、選手が集中できる、最善の環境をつくるためなのだ。

 夕方には宿舎内で首脳陣、選手らが一堂に会してミーティングが行われた。野村監督は言う。「自分に勝て!

 自分に勝ってレベルアップしていこう!」。キャンプインを控え、ナインを鼓舞した。沖縄キャンプ最終日の同11日に今季初実戦の紅白戦を行う予定。首脳陣が「実戦なので(選手を1、2軍に振り分ける)判断材料になる」と口をそろえるように、1軍定着を狙う若手にとってはサバイバルになる。同13日からは宮崎・日南で1、2軍が集結するだけに、沖縄最終日が第1関門になりそうだ。

 野村監督

 失われかけているカープのチームカラーを取り戻すために、新たなカープの黄金期のためにやっていきたい。明日からユニホームを着て、長いシーズンが始まる。気が引き締まらないということはないでしょう。

 自分との戦い、ライバルとの戦い、そして他球団との戦い-。厳しく長い戦いを制した先に、栄光が待っている。【酒井俊作】

 [2010年2月1日10時50分

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