ソフトバンク井手正太郎外野手(26)と横浜吉川輝昭投手(28)の交換トレードが成立したことが20日、両球団から発表された。投手陣の底上げをはかるソフトバンクと、右の外野手補強を目指していた横浜の思惑が一致した。

 秋山ホークスにとって待望の投手陣補強だ。吉川輝は185センチ、92キロの恵まれた体格から繰り出す最速150キロの速球が武器。プロ入り後過去6年間で67試合に登板して通算1勝6敗にとどまっているが、05年には開幕ローテ入りを果たすなど素質は高い右腕だ。

 今季のチームは「投壊」に苦しんでおり、前日19日の時点でチーム防御率4・61は12球団ワーストと低迷している。小林編成・育成部長は「ファームでは結果を残しているが(素質を)生かし切れていない感じ。中継ぎか先発かは現場の判断になる」と説明。秋山監督も「投手の故障者(斉藤、新垣、佐藤ら)が多いからね。まずは下(2軍)でどれだけ投げられるか見たい」と期待を寄せた。

 吉川輝は22日に福岡ヤフードームで入団会見を行う。横浜の球団を通じて「あまりにも急な話で言葉も浮かびませんが、一生懸命頑張ります」とコメント。故郷の九州で再出発する。

 [2010年4月21日11時21分

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