<楽天3-2阪神>◇1日◇Kスタ宮城
楽天が連れてきたバリバリのメジャーリーガーは、一夜で仲間の輪に加わる“野球小僧”だった。6番一塁で初出場したランディー・ルイーズ内野手(32=ブルージェイズ)は、高校球児よろしく頭を丸めていた。「緊張してルーキーみたいだった。100%、それ以上で頑張ると決めた」。ボクサーのムハマド・アリ似と評判の男は、黄色とクリムゾンレッドで割れたスタンドを見渡し、Kスタ宮城に立った。
半端はしないと決めていた。就労ビザの関係で来日後10日間待った。室内練習場で打ち込みを続けたが、確認していたのは期待される打力ではなかった。
ルイーズ
若い選手たちにしっかり野球をする姿を見せたい。全力疾走を絶対欠かさずやる。ホームランを求められるかもしれないけど、一番大切なのはチームが勝つこと。送りバント、進塁打を決めることさ。
秘めた矜持(きょうじ)を示したのは、直球をコンパクトにはじいた6、8回の2安打だけではなかった。2回の初打席。一邪飛を捕球されたときにはもう、公称112キロは一塁を大きく回っていた。そして6回2死二塁、草野の右前打で生還した走塁。微妙だったが「2死だったし、全力なら間に合う」と、本西三塁コーチのゴーサインに乗った。三塁をふくらまずに駆け、バックホームから体を遠ざけ滑り、最後の最後に左足の先で本塁を陥れた。本西コーチを「スピードがなくとも技術で補える。お手本」と感嘆させた本場のテクニックだった。
サヨナラ打の鉄平に少し恥ずかしそうに抱きついたルイーズをブラウン監督は「姿勢がすごくいい。一員に加わろうと一生懸命仲間を応援してた」と認めた。交流戦3度目のサヨナラで虎を退け、引き分けを挟み4連勝。借金を一気に3まで減らした。ピュアな助っ人も加わって6月は楽天の反攻月間だ。【宮下敬至】
[2010年6月2日8時28分
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