<ソフトバンク4-2楽天>◇28日◇福岡ヤフードーム
チーム3年ぶりの9連勝と自身の通算150セーブが決まった瞬間、ソフトバンク馬原孝浩投手(28)は舌をペロリと出して顔をしかめた。「危なかった…。ど真ん中にいったので」。2点リードの9回2死三塁、ルイーズへの初球フォークはまさかの失投。高く上がった打球は左翼長谷川のグラブに収まったが、クールな顔立ちに思わず苦笑いが浮かんだ。
日本人最速での150セーブに「日々、チームに勝ちがつけばいいと思って投げている。150という数字も通過点としか考えてない。勝った瞬間にマウンドにいられるのがやりがい。(日本人で)一番速く達成できたのはうれしい。今のポジションで肩が飛ぶ(壊れる)まで投げたい」と、表情は変えなかった。
先発としてペース配分に苦しんでいた05年のシーズン途中からリリーフに転向した。同年6月4日の巨人戦で初セーブ。「あそこから始まった。(先発でも)全力で投げようと思っていたので、配置転換がピシャリとはまった」と言うように、輝きを増した。秋山監督も「たいしたもんだ」と絶賛。9連勝で早々に今季の楽天戦勝ち越しと3年ぶりの7月勝ち越しを決めたチームに、花を添えた。
ウイニングボールは無造作に、ベンチにあった紙コップの上に置いた。渡す相手はもう決めてある。「僕は野球関連の物(記念品)は1個も持ってない。人にあげちゃうんで」。08年10月6日の楽天戦で通算100セーブを挙げたボールは今も自宅の一室に飾られてあるという。妻優理子さん(29)にプレゼントしたからだ。「今回もそうします」と、絶対的守護神から優しい夫の顔に戻った。【太田尚樹】
[2010年7月29日8時11分
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