<広島7-6阪神>◇10日◇マツダ

 追い上げムードに火をつけた。阪神城島健司捕手(34)が、土壇場で19号2ランを放った。4点ビハインドの8回、大島の4球目だった。カウント2-1から130キロのチェンジアップが、ベースを目がけて落ちてきた。「バットがうまく残ってくれたね。追い込まれていたのもあるけど」。バットの先っぽですくい上げた打球は、右中間スタンドに飛び込む19号2ラン。この一発で、阪神では78年の田淵幸一氏以来32年ぶりの、捕手20本塁打に王手をかけた。

 7月30日中日戦以来、8試合ぶりのアーチだったが、城島に笑顔はない。淡々とダイヤモンドを一周した。「ピッチャーか、バッターのどっちかががんばればいい。まずは、ピッチャーが点を取られなければ負けないわけですから」。

 口を突いて出てきたのは、守備の反省だった。2-2の4回、1死二、三塁。石原に2ボールとなり敬遠を選択。続く、投手篠田に走者一掃の三塁打を許した。「石原にも勝負に行ったんだけどね。最悪の結果になったよね。最後の1点も大きかったね。結局、1点差だったから。“たられば”なんですけど」。常に裏づけのある配球を信念にしている。ただ、今季初の5連敗に直面し、つい“たられば”が頭をよぎった。

 城島が本塁打を打った試合の連勝も「10」でストップした。「打つことは自分がしっかりすればいい。僕はどっちもありますからね」。攻守に奮闘する男は、人一倍責任を感じながら、バスに乗り込んだ。【鎌田真一郎】

 [2010年8月11日11時30分

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