巨人が極秘で行っていた新外国人テスト生が27日、ベールを脱いだ。入団テスト2日目のこの日、ジャイアンツ球場で行われた2軍練習に合流。ノック、フリー打撃、ブルペン捕球などフルメニューを消化した。前日は室内練習場で、報道陣をシャットアウト。球場裏口から出入りする異例態勢で謎に包まれていた正体が、一部明らかになった。

 練習前、ヤンキースのシャツを着た謎の男が、グラウンドに現れた。機密事項のため、選手らは「ミスターXです」と口をそろえ、年齢も20~25歳説が飛び交った。出身地はドミニカ共和国が有力だが、ベネズエラなど複数の証言も。一部選手からは「イバン・ロドリゲス(ナショナルズ)似」との声も挙がった。フリー打撃の順番が書かれたボードには「ノエル」と記されていたが、関係者は「何も言えません」と口を閉ざした。

 素性は明かさなかったが、バットで度肝を抜いた。フリー打撃では左右両打席に立ち、計54スイングで4本の柵越え。左打席では推定140メートル級の特大弾を右翼席に飛ばした。岡崎2軍監督が「あそこに飛ばすのはスンちゃん(李承■)と阿部くらい」と驚嘆する1発だった。内野手兼捕手で両打ち。現在所属チームなしという以外、秘密に包まれた男は、28日最終テストに臨む。【久保賢吾】※■は火へんに華

 [2010年8月28日11時57分

 紙面から]ソーシャルブックマーク