ソフトバンクが、来季契約最終年だった秋山幸二監督(48)の契約延長方針を固めていることが29日、分かった。球団幹部が「代えるつもりはまったくない」と明言。当初の3年契約を、さらに2年延長して13年シーズンまでの契約とみられる。就任1年目で3位、2年目の今季はリーグ優勝と結果を残し続けている指揮官に、12年以降もタクトが託されることになった。

 来季契約最終年を迎える秋山監督について、ソフトバンクが契約延長方針を固めていた。この日までに、球団幹部は来オフの指揮官交代の可能性について全面否定した。

 「来季が契約最終年?

 いえ。代えるつもりはまったくない。12年以降も?

 やってもらいます」。

 期間は、当初の3年契約に2年プラスした格好の13年シーズンまでという計5年プランとみられる。今季7年ぶりにホークスに優勝をもたらした秋山監督が、12年以降もタクトを握ることになった。

 関係者によると、シーズン終了後に本社と球団首脳、秋山監督による3者会談が行われたという。本社取締役も務める笠井和彦球団オーナー代行(73)、球団の交渉を取り仕切る小林至球団取締役(42)、秋山幸二監督(48)が出席。秋山体制で常勝軍団づくりを目指す球団方針を、固めたようだ。

 秋山監督は08年オフ、現球団会長の王監督の後任として就任。1年目に前年(08年)最下位だったチームを3位に押し上げた。2年目の今季は、最終144試合目にリーグ優勝。粘り強く1勝ずつ積み上げる姿勢は本社サイドから高く評価され、選手に対して厳しく接する態度も後押しを受けていた。今回の契約延長は、ソフトバンクとして初めての優勝をもたらしたことに対し、全幅の信頼を寄せた形だ。

 今オフの大型補強も秋山監督への信頼の表れと言える。球団幹部は「来年は(秋山監督のもと)日本一になりますから」と固い決意を示している。国内FA戦線では内川&細川のダブル獲得に成功。オリックスを自由契約となったカブレラの入団も目前に迫った。

 王球団会長は監督就任5年目で日本一に輝き、ホークス計14年指揮官の長期政権を築いた。秋山監督もリーグ連覇&日本一となれば、さらなる長期契約に発展する可能性も十分ある。強力バックアップを受け、秋山ホークスが3年目のシーズンを迎える。

 [2010年12月30日11時58分

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