<オリックス3-4楽天>◇7日◇京セラドーム大阪

 星野楽天に連敗したオリックス岡田彰布監督(53)は、怒りの矛先を先発西勇輝投手(20)に向けた。「腕振れんし、こわごわ、置きに行くんばっかり。しょうもないピッチングしてるから(2回表の投球後)ブルペン行かせたんや」。

 6月4日広島戦以来の先発は制球が定まらず、初回3失点。2回は無死一、二塁をしのいだが直後、試合中では異例の投球練習を命じていた。ブルペン投球のおかげで何とか立ち直ったが、5回は聖沢に決勝被弾。「上がりで(先発に)上げてるのに」。不調でも先発待遇を与えて調整を任せてきただけに、理由が準備不足では許しがたかった。

 鬼のゲーム中ブルペンは推定でも20球前後か。マウンドでも8回、打者34人まで120球を投げさせ、ムチを緩めなかった。

 返す刀で、福間チーフ投手コーチにもカミナリを落とした。「(西に)よう言うとけ。(コーチも)しっかり万全の態勢で行かせてるんか。そういうことよ」。これには福間コーチも「(試合前の)ブルペンで準備ができていなかった。僕らの反省です」と、ただただわびるしかなかった。

 攻撃はマー君相手に、初回から3イニング連続犠打の執念采配。1点ずつ返して追いつき、9安打でKO寸前までいった。「今日は(田中が)悪かったしな。でもいきなり3点追いかける展開やんか」。攻撃の話題を振っても矛先は西。準備万端ピッチなら勝てる確率も高かっただけに、愛のムチも厳しかった。【松井清員】