楽天武藤好貴投手(25)が、悩み抜いて来春キャンプへの準備を整える。倉敷・秋季キャンプでは連日、全体練習終了後に居残りで投げ込み。松比良ブルペン捕手を相手に投げ続けている。「しっかり強く投げることですね。キャッチボールから意識してやってます」と目的を持って取り組んでいる。

 2月のキャンプから試行錯誤の日々が始まった。肘の使い方を指摘され、投げ方を矯正。フォームを変えながら臨んだため、安定感に欠けた。8月28日のロッテ戦では中継ぎで1イニングを5失点。そのまま2軍降格し、ルーキーイヤーを終えた。ドラフト1位として期待されながら、9試合の登板で防御率5・14。「苦しい1年でした」と振り返るように、考えすぎもあり結果を残せなかった。

 秋季キャンプでは8日の練習中、星野監督から腕の振り方の指導を受けた。「肘から(腕を)出すんだ。ゴムチューブを使って毎日やりなさい」と声を掛けられた。11日は雨天で室内練習場で調整。最後まで居残り練習を続けた。「来年1軍キャンプに行けるように頑張りたい」。きっかけをつかむ秋にする。【斎藤庸裕】