最高の4番の仕事をした。侍ジャパン吉田正尚外野手(29=レッドソックス)が同点3ランを放った。3点を追う7回2死一、二塁、ロメロの内角低め138キロをすくい上げた。右手1本で芯に乗せ、打球角度41度という、長い長い滞空時間。ファウルか、スタンドインか-。打球は右翼ポールの内側を通過した。静まり返るローンデポパークに、メキシコファンよりも少数の日本ファンの歓声が響いた。

吉田は「打ったのはツーシーム。追いついたのでここから勝ち越しましょう。お待たせしました」とコメンントした。

2死から近藤の右前打、大谷が四球でつないだチャンス。そこで今季からメジャーに活躍の場を移す主砲が、ここ一番でも、やはり頼りになった。ダイヤモンドを1周すると、ベンチから飛び出すナインに、どんどんたたかれ、手荒い祝福を受けた。

吉田はこの1発で今大会13打点となり、再び単独トップに浮上。1大会13打点は前回2017年大会のバレンティン(オランダ、当時ヤクルト)の12打点を抜き、1大会の新記録となった。

【WBC準決勝 日本-メキシコ戦ライブ速報】はこちら>>