前WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志(37=ワタナベ)が、29日に中継局だった都内のテレビ東京で会見。気持ち、ケガに衰えもあり、100%を出し切れないとの理由で引退を表明した。昨年大みそかに直接再戦で王座奪回失敗後は進退を保留していた。KOパンチャーのグローブはつるすが、今後は未定も将来はジム経営の意向を示した。

<内山高志(うちやま・たかし)アラカルト>

 ◆サッカー少年 1979年(昭54)11月10日、長崎県生まれで埼玉県春日部市育ち。男3人兄弟の次男。小学校では野球、中学ではサッカーのFW。

 ◆アマ4冠 辰吉、川嶋らを見て、花咲徳栄高でボクシングを始める。高3の国体バンタム級準優勝。拓大と社会人で全日本選手権3回、国体1回優勝。

 ◆K-1も触手 引退後も多くのジムやK-1にも誘われた。知人の試合を見て気持ちが変わり、05年4月にワタナベジムでプロ転向。同年7月プロデビューで1回KO勝ち。07年に東洋太平洋スーパーフェザー級王座獲得。5度防衛。

 ◆営業マン 拓大卒業後は観光バスの営業マンなどをしながら競技を続けた。この経験からデビュー戦では入場券約250枚を売った。資料やビデオを手に、車には常にベルトを積んだままで営業し、毎試合約800枚を売った。

 ◆破壊力と繊細さ アマ時代にゲームセンターのパンチマシンで700キロを出して壊した。172センチの右ボクサーファイター。基本は自炊で自己管理し、それが高じて野菜ソムリエの資格も取った。