プロレスラー大仁田厚(59)が、9日に東京・お台場野外特設会場で行われる「ノーロープ有刺鉄線四面電流爆破マッチ日米決戦inお台場」で、メインで闘う米CZW軍との試合に加え、ケンドー・カシン(49)から要求を受け、カシン率いるはぐれIGF軍も相手に、史上初のダブル電流爆破マッチを行うことが3日、緊急決定した。

 大仁田は31日に後楽園ホールで行う「さよなら大仁田、さよなら電流爆破 大仁田厚ファイナルツアー」での現役最終戦の相手に藤田和之(46)を指名し、9日のお台場大会に藤田を招待すると明言。その中、藤田の代理人カシンからメッセージが届いた。

 カシン 大仁田さん、やり方が汚いです。私たち、10月9日のお台場大会、まだマッチメーキングの方は空いています。ぜひ邪道軍対はぐれIGF軍をやりましょうよ。大仁田さん、リングの外でやるってことは、大仁田さんから教えてもらいました。決着をリングの外でつけたいです。やるなら今しかありません。お願いします。

 9日のお台場大会では、メインイベントとして“日米決戦“ノーロープ有刺鉄線電流爆破10人タッグデスマッチとして雷神矢口、保坂秀樹、佐野直、佐瀬昌宏と組み、米CZWのマット・トレモント、DJハイド、NOSAWA論外、FUJITA、チェーンソートニー組との時間無制限一本勝負が組まれている。大仁田は8月5日(日本時間6日)に米国で行われたCZWの大会で、マット・トレモントとシングルマッチで対戦。試合中に6人タッグマッチに変更になったものの勝利し、その場でトレモントに来日を呼び掛けて今回の試合が実現した。

 そこに降って湧いた、カシンからの挑戦状に、大仁田は「CZWとは約束だから、やるしかない。史上初のダブル電流爆破ということで決定しました。プロモーターに通達します。過酷だね」と語り、カシンの対戦要求に応じる姿勢を見せた。そして「(電流爆破の)ダブルなんて嫌だよ。もうすぐ(25日で)60歳だよ。邪道って言うなよ。ここまでやったら正道だろう」と言い、笑った。

 10月9日は大仁田のキャリアにとって最後となる、四面の電流爆破を行う。大仁田は、藤田が引退試合での対戦に前向きではないと伝え聞き「電流爆破は大仁田の生き様。歴代の横綱(曙)だって高山善広選手だって、電流爆破を目の当たりにしたら、すごいなって言って(リングに)入ってきた」と言い、藤田の“心変わり“に期待した。【村上幸将】