WBA世界ミドル級1位で挑戦者の、ロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)が、同級世界王者のアッサン・エンダム(33=フランス)にリベンジを果たし、95年の竹原慎二以来、日本人2人目のミドル級王者となった。7回終了後にTKOで勝利した。

 村田は勝利の瞬間に涙を流して喜び、念願のベルトを手にすると「今回の試合のTシャツ買ってくれた方もいるかと思うんですけど、メイクディスアワーズです。みんなで作った勝利です。泣いてません。デビューした年の12月、両国で試合したときに全然良くない試合で、僕なんて全然チャンピオンになれないと見捨てられるかと思ったら、こうやってみなさん来てくれて、感謝しています」と話した。

 5月に不可解判定で敗れていたエンダムとの再戦が実現したことに「この試合を作ってくれた帝拳ジム、本田会長、みんなあんまり好きじゃないかもしれないけど電通のみなさん。また、あんまり好きじゃないかもしれないけどフジテレビのみなさん。感謝してます」と話し、エンダムについては「やはり友人です。初めてできた友人だと彼も言ってくれてましたし、ぼくもそう思います。高校時代の恩師が『ボクシングで試合に勝つというのは、相手を踏みにじってその上に立つということだ』と言っていた。彼の分の責任も背負ってこれからも戦いたい」と話した。