日本フライ級タイトルマッチ10回戦の前日計量が、9日に都内で行われた。

 V2戦となる王者黒田雅之(31=川崎新田)は50・7キロ、同級6位松山真虎(31=ワタナベ)はリミットの50・8キロでクリアした。試合は10日に東京・後楽園ホールで行われる。

 黒田は前回暫定王者だったが、正規王者粉川拓也(宮田)に判定勝ちで王座を統一した。4団体すべてで世界ランク入りも「肩書で強くなるわけでない。課題をクリアして勝ち続けていくだけ」。13年に世界挑戦経験あるベテランらしく落ち着いた表情。「今は毎日楽しく、伸びている感がある。前回より強くなったところを見せたい」と自信を見せた。

 松山は初のタイトル挑戦となる。水道橋の居酒屋「もつ焼きでん」で働くが、8月に試合が決定後は仕事を休んで備えてきた。「計量をパスできて安心した。どこまで通用するかだが、やることはやってきた。それを出せれば勝てる」と控えめに話した。

 前座では36歳の女子日本人元世界王者対決もある。WBOアジアパシフィック・ミニフライ級王座決定8回戦で、WBC世界同級4位多田悦子(真正)とWBC世界ライトフライ級10位柴田直子(ワールド)が対戦する。2人は12年にWBAミニマム級で対戦し、王者多田が柴田に判定勝ちしている。多田は「やっと日本人とできるので楽しみ。左カウンターを練習してきた。チョウのように舞い、蜂のように刺す」と豪語。柴田は「タイトルよりこの一戦に勝つこと。5年前と違うところを見せ、通過点にしたい」と世界王座奪回へのステップを期した。