WBA世界ライトフライ級1位久田哲也(34=ハラダ)が23日、スーパー同級王者京口紘人(25=ワタナベ)との世界戦(10月1日、エディオンアリーナ大阪)を前に同第2競技場で異例の“興行内公開練習”を行った。

神戸・真正ジムの興行の中で観衆約800人を前に、リングアナ、レフェリー付きという本番さながらのスタイル。ヘッドギアを装着してジム仲間相手に2ラウンドのスパーリングを行った。終了後にはリング上で「京口選手とは打ち合いになると思うけど、熱い気持ちでいきます。左フックで倒して、僕が世界をとります」と決意表明した。

久田は「試合ぐらい集中できて、いいリハーサルになりました」と喜んだ。デビュー46戦目。国内ジム所属選手として、平成以降ではリック吉村の45戦目を上回る“最も遅い世界初挑戦”へ、チケットの売れ行きも好調の様子。自らさばいたのは約600枚。過去最高は「日本タイトル戦で250ぐらい」というから、すでに2倍以上の“応援団”を確保した。デザイン事務所などを経営する兄祐輝さん(38)に「GET THE GLORY(栄光をつかめ)」というロゴ入りTシャツをデザインしてもらうなど、準備万全だ。

今回の仕掛け人、西日本ボクシング協会長の真正ジム・山下正人会長は「彼は世界初挑戦で経験が少ない。ちょうど世界戦の1週間前にウチの興行があったんでね。西日本の仲間やし、頑張ってほしいからね」と企画理由を語った。