アマ5冠の重岡優大(22=ワタナベ)がB級プロデビューを飾った。マノップ・ウドムパナーワーリー(21=タイ)に2回2分16秒TKO勝ちした。

弟銀次朗(20=同)は7月に、4戦目でWBOアジア太平洋ミニマム級王座を獲得。拓大中退で後を追い、兄弟で世界制圧へスタートを切った。

重岡は初回から左ボディー、左ストレートを打ち込み、実力の違いを発揮した。8オンスグローブでのパンチ力を実感するため「グローブの上からもらってみようと思った。予想より痛くなかった」。余裕の戦いだった。

2回には「ダラダラしても、いける時にいこう」と攻勢を強める。右フックでまずはダウンを奪い、立ち上がってきたが連打を浴びせ、レフェリーストップ勝ちとなった。熊本・開新高で4冠、拓大では五輪を目指していた。階級が合わずに3年で中退しての転向も、実力を示した。

プロの初リングにも緊張はまったくなし。「もう少し緊張した方がよかったかも。プロは夢の舞台だったので楽しかった。みんなの声も聞こえて、試合に集中していたが感動した」と笑みを浮かべた。

セコンドに弟も入っていたが「銀の声もよく聞こえた。安心します」。年内にもう1試合をこなし、同じリングに上がる予定だ。「うれしい。練習や減量など一緒なら楽にもなる」と話す。弟は来年にも世界挑戦の可能性がある。「すぐに世界王者になると思うけど、気づいたらボクもすぐに追いつく」と、兄弟で世界制圧へスタートを切った。