ボクシングWBC世界バンタム級暫定王者井上拓真(23=大橋)が4日、都内で11月7日の王座統一戦(さいたまスーパーアリーナ)に向け、予備検診を行った。

2人はこの日が初対面。身長は井上拓が164・2センチで、161・4センチの正規王者ノルディーヌ・ウバーリ(33=フランス)を2・8センチ上回った。同じぐらいの身長と予測していた井上拓は「思ったより低かった。よりやりやすいと思う」と喜んだ。一方で、リーチは163センチに対し相手が170センチと7センチ劣る。それでも「前回の試合でリーチの長い選手とやっているので数字は気にしない」と問題にしなかった。

所属ジムの大橋会長によれば、前日3日の段階で53・5キロのリミットを既にクリア。減量も順調とあり、顔色も良好だった。井上拓は「あとはリングに上がるだけ。全力で戦う」と静かに闘志を燃やした。

正規王者ウバーリは、初対面の井上拓の印象を問われると「すべてはリングの上にあがってから。前日計量の時にじっくり眺めてやろうと思います」と余裕の表情で語った。身長差については「どうでもいいこと」と一蹴。「どんな状況でも適応できる。強いものが勝つ」と自信を口にした。