同級王者重岡銀次朗(20=ワタナベ)が、5回KOで初防衛に成功した。WBA4位の同級11位レイ・ロリト(29=大成)を初回に左ストレートでダウンさせた。3回に反撃を浴びたが、5回に再び左で2度目のダウンを奪う。5回2分13秒KO勝ちした。

初回にダウンを奪ったが、2回には右鼓膜が破れ、左拳も痛めた。3回にはきれいに左ストレートを浴びて、プロ5戦目で初のピンチ。「効いた。痛かった。あらためてプロの怖さを知った。12回持つかと思った」という。

4回からセコンドの指示で「足を使ってポイントを取りにいった」。最後は左カウンターで10カウントに仕留めた。「シンプルにもらいすぎた。防御を頑張ります」と反省した。

フィリピン出身のロリトは17年にWBAで世界挑戦し、マイナー団体ながらライトフライ級で世界王座を獲得している。今回が40戦目で移籍初戦のベテラン。「ここまでの相手は雑魚とか言われていた。強い相手を倒せたことはよかった」。これでWBAで初の1ケタ世界ランク入りも確実になった。

試合後には今年プロ入りした兄優大(22)と熊本に帰郷する。13日には成人式を迎えるホープ。「まだまだ経験不足」と言うが「来年には世界挑戦したい。誰でもどこでも。記録はいいが、早くにとれるに越したことはない」と意気込んだ。