総合格闘技のRIZIN25大会(21日、大阪城ホール)に出場する朴光哲(ぼく・こうてつ、43=KRAZY BEE)が9日、都内で練習を公開した。

5日に白川陸斗(29=志道場)との対戦が決定。「(映像は)見ている。アグレッシブな選手だと思う」と印象を語った。今年4月に引退をかけ、朝倉未来と対戦予定だったがコロナ禍で中止。8月に元修斗環太平洋フェザー級王者の青井人と対戦したが、判定負けを喫した。背水の陣で挑む今回は「肉体と精神の統一を目指して頑張る。パフォーマンスで判断してほしい」と覚悟を見せる。

納得のいく形で終わりたい。「うまくいかないことばかりだけど、だから辞められないというか、はまっちゃう部分があるのかな」となかなか“区切り”を付けられない試合が続いている。勝利が遠のく中「いいかげん理想に近づけないとダメかなと。もう1回だけチャンスをお願いします、という感じ。あれじゃ、本当に僕がかわいそうなので」と胸の内を明かした。

練習ではマスクを着けて登場するも「目立とうと思って(笑い)。そうしたら思いのほかやりづらくて脱いじゃいました」とおちゃめな部分も披露。父親の雄姿をと前試合に続き、1歳になる娘を会場に連れて行く予定だが、本心は「格闘家の血が騒いでしまったら困るので」と娘の前ではテニスやゴルフの番組しか見ていないという。

試合があるか分からない状況が続いたが調整は順調だ。「常にいけるように練習しているので大丈夫。試合ができるのは恵まれたこと。できない人が周りにもいっぱいいる」と感謝の気持ちも忘れない。

集大成の試合まで残り2週間。

朴 もうあいつ見たくないというんであれば、署名活動して事務所に送って下さいって感じで。ただ「ちょっと変わったな、やるじゃないか」となったら、温かい目で応援してもらえたら。

練習とは違い、終始笑顔で話す朴だが、最後かもしれない戦いへの闘争心は誰にも負けていない。【松熊洋介】