SANADA(33)がアーロン・ヘナーレ(28)に勝利し、快進撃を続けるUNITED EMPIRE(UE)の勢いを止めた。

3度目の屈辱を味わうわけにはいかなかった。4日のUEデビュー戦でいきなり、新技のStreets of Rage(フィッシャーマン式デスバレーボム)でKOされ、18日にも同技で屈した。この試合も序盤からヘナーレペース。得意技のラウンディング・ボディプレスも2度もかわされ、つかみかけた流れを手放した。それでも勝機と見たヘナーレの必殺技は何とか回避。ローリングエルボーから怒濤(どとう)の連続攻撃を見せ、最後は再びラウンディング・ボディプレスを2発浴びせ、KO。

SANADAは2月にIWGPヘビー級、インターコンチネンタルの2冠に挑戦して敗れ、3月のニュージャパンカップは準々決勝でオスプレイに屈した。納得の試合ができないなまま今シリーズを迎えたが、前哨戦ではヘナーレが加入し、快進撃を続けるUEに歯が立たなかった。「行動力、成長はすごいと思う」と実力を認めるしかなかった。ようやく雪辱し、ヘナーレに「肋骨(ろっこつ)が折れているみたいだ、チクショー」と完敗を認めさせた。

試合後はいつものように「俺に勝とうとしたのが早すぎただけだ」とクールに語った。次の試合では内藤がO・カーンに勝利。5月4日、IWGP世界ヘビー級のベルトをかけ、オスプレイに挑戦する鷹木にバトンをつないだ。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンが猛威を振るってきたUEの息の根を止める。