来年3月にボクシング転向を表明しているRISE世界フェザー級王者の那須川天心(22)が1日、自身のユーチューブとツイッターで、RIZIN28大会(13日、東京ドーム)で3人(各ラウンド1人ずつ)と戦いたい意向を示し、対戦相手を募集した。

この日RIZINの榊原信行CEOが都内で会見を開き、那須川の参戦を表明したが「対戦相手を探している状況」と明かした。その直後に那須川がユーチューブを公開。以前から那須川自身が数選手にオファーを出していたが「すべて断られた」と話し「3人の選手と(1人1回×3)と戦おうかと。誰もやったことのないチャレンジをしようかなと」という仰天プランを明かした。「僕と真剣勝負をしたい人はぜひ、名乗りを上げて欲しい」とオファーを出した。キックボクサー、ボクシング、総合格闘技とジャンルにはこだわらないという。「相手を募集してもいないので仕方ない。あらゆる選手と戦いたい」。1回ごとにルールが変わることも気にせず、受けて立つつもりだ。

6月13日は、もともとK-1王者武尊との一戦が行われる予定だったという。昨年末から那須川所属のRISE、武尊所属のK-1と榊原氏が話し合い、両選手がお互いの試合を観戦するなど、準備が進められていた。ところが3月28日の試合で武尊が右手を負傷して延期。13日に向けて調整を続けていたが、戦う相手がいなくなった。さらに緊急事態宣言により、RIZINが5月23日からこの日に大会をスライド。那須川は主催者となる榊原氏と対戦相手について話し合いを重ねてきたが、合意には至らなかったため、プランを変え、再度募集することとなった。

会見後の囲み取材中に、那須川の配信を知った榊原氏は「(ボクシング転向まで)あと4試合の中で、いろんな人にオファーをしたが、無理だと言われ残念。本人が決めたのであればしっかり探さないと」と語った。大会まで残り約2週間。海外選手の来日が困難な状況で、国内敵無しの神童に挑む選手は現れるのか。那須川が異次元のリングに挑戦する。【松熊洋介】