ボクシング日本スーパーバンタム級タイトルマッチの前日計量が1日に都内で行われた。

同級王者古橋岳也(33=川崎新田)に同級6位花森成吾(23=JBスポーツ)とも、リミットの55・3キロでクリアした。

古橋は1月に3度目の挑戦で王座を獲得した。「防衛してこそ王者と思っている。今回が本当のタイトル奪取」と必勝を期す。内容も「王者としての力を示して圧勝する。偉大な相手と戦ってきた。その名に恥じぬようにしたい」と宣言した。

この試合から笹トレーナーの指導を受けるが、攻撃面を強化してきた。「これまでは1回のコンビネーションで完結して、自分で流れを切っていた。防御を意識していた」という。「1回で終わらず、2回、3回と攻めるようにしてきた。よりアグレッシブに」と話した。

花森に身長で劣るが「いつも自分より高い相手。イメージ通りで想定内」と意に介さず。「A級に上がりたてだが勢が怖い。KOで勝ってきている。ストレートだけは気をつけたい。正面で受けないように。それだけ」と、格の違いを見せつけるつもりだ。

花森は11戦での初挑戦で、A級は今回が2戦目となる。37戦目の古橋とキャリアの差はあるが、4連続KO勝ちしている。計量で王者と対面したが「いい人そうで特にオーラは感じなかった」と話す一方で「この人を倒せばチャンピオンになるんだと、より気持ちが高まった」と気合十分だ。

26日に同門の沢田京介が出場した日本バンタム級王座決定戦を会場で観戦した。「お客さんは声を出せないが、圧を感じた。やはりいつもと違う試合をするんだなと思った」。先輩は2回負傷引き分けに終わったが、王座奪取への思いは増した。

試合では後半勝負のもくろみだ。「前半はのみ込まれずに後半戦に持ち込めたら勝機が出てくる。古橋選手もスタミナがあるが、勝負できる自信がある。もちろん前半もしっかりとポイント取るつもり」と話す。「今の勢いをぶつけて、自分がチャンピオンとどれだけ勝負ができるか。かみつきます」と番狂わせを起こすつもりだ。