「カネロ」の愛称で人気のあるボクシング3団体(WBAスーパー、WBC、WBO)統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(31=メキシコ)が4団体統一戦を前に「史上最高になること」を目標に掲げた。6日(日本時間7日)にIBF世界同級王者カレブ・プラント(29=米国)との同統一戦を控え、3日(日本時間4日)には決戦の地となる米ネバダ州ラスベガスで両者そろって最終会見に臨んだ。

この勝者が同級で史上初、全階級を通じても史上7人目となる4団体統一を果たす。アルバレスは「目標は史上最高になることだ。それを達成するために私がたどった旅を、とても誇りに思っている。目標達成のために最善を尽くすまで、立ち止まるつもりはない」と自信たっぷりの笑みを浮かべた。

さらにアルバレスは「私の感情はコントロールされている。もちろん、私は戦いに興奮している。誰もが認める王者となり、歴史をつくることに興奮している」と言い切ると「このファイトは歴史になるだろう」と気合十分だった。プラントとは9月にカード発表会見で同席した際、フェースオフ(にらみ合い)で突き飛ばし、ビンタも飛び交う大乱闘を展開。プラントのサングラスが吹っ飛び、右目下を裂傷した。その経緯もあり、経験では異例のフェースオフなしという措置が取られた。

一方、プラントも自信に満ちあふれた表情。「このスポーツで史上初の誰もが認めるスーパーミドル級チャンピオンを見るだろう。これは歴史であり、あなた方は『彼』を見ているはず。その彼の名はカレブ・プラントだ」。前回の会見で乱闘劇となったアルバレスとの因縁も胸に秘めつつ「今年の最大の戦いというだけでなく、私が誰もが認めるスーパーミドル級王者に輝く。みんなが歴史を目撃することになる」と静かに闘志を燃やしていた。