ボクシングWBAスーパー、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28=大橋)が臨む来春の王座統一戦の対抗王者はWBC世界同級王者ノニト・ドネア(39)が最有力となった。

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22日(日本時間23日)、王座剥奪の可能性もあったWBO世界同級王者ジョンリール・カシメロ(32=ともにフィリピン)の王座保持が発表。同級1位ポール・バトラー(33=英国)との指名試合が義務づけられたことで、井上陣営はドネアとの対戦交渉を優先する。

11日にUAE・ドバイでバトラーとの5度目防衛戦を控えていたカシメロは胃腸炎を理由に試合を直前キャンセル。WBOから10日以内に厳命された診断書と医療記録を提出していた。WBO世界選手権委員会の決議書によると、証拠書類が「十分、正当な裏付け理由がある。カシメロは王座を保持する」と決定。さらに興行権を持つ米プロモート「プロベラム」社に対し、15日以内に日程、会場の代替案を出すよう命じた。

WBOがカシメロ-バトラー戦を義務づけたことで、井上陣営は既にスタートしているドネアとの対戦交渉をさらに進める。井上がディパエン(タイ)を8回TKO撃破した14日の試合後会見で所属ジムの大橋秀行会長(56)は「ドネアは最有力ですが、カシメロがWBOでどういう措置になるか。この2人とやるだろうが、実現しない場合はスーパーバンタム級に上げることも考えている」と説明をしていた。