SANADA(34)が新日本プロレスのシングル王座を初戴冠した。

初防衛戦だったIWGP・USヘビー級王者棚橋弘至(45)に挑み、29分26秒、日本式回転足折り固めで3カウントを奪い、新王者となった。

棚橋とコブラツイスト合戦、飛龍裸締め合戦、エルボーの打ち合いと真っ向勝負。おきて破りのパラダイスロックも許し、低空ドロップキック、ドラゴンスクリューで膝の集中攻撃された。さらにダルマ式原爆固めを浴び、ポップアップ式TKOもカウンターのスリングブレイドで返された。 棚橋の必殺ハイフライフローを浴びる大ピンチに陥ったが、寸前でかわすと、そのままマットに倒れこんだ棚橋を捕獲。日本式回転足折り固めでフォールを奪った。

「やっとシングルのタイトルが取れました」と安堵(あんど)の笑みを浮かべたSANADAは、集まった2000人以上のファンに向け「日本で1番、札幌が好き。会場は唯一、みなさんと会えるところ。会場に来られた方はありがとうございました」と感謝の気持ちを口にした。また棚橋に対して「棚橋さんにリスペクトです。タナさんだったら、いつでもどこでもやってもいいかなと思います」と敬意を表した。

IWGP・US王座だけに米国勢との防衛戦に臨むことも期待されるが、現在はコロナ禍で挑戦者を招聘(しょうへい)することも簡単ではない。SANADAは「日本にも世界に名の知れた選手がいるし、一緒にベルトの価値を上げれば」と新王者としての抱負を口にしていた。