ボクシングの六島ジムは1日、大阪市内のジムで高校時代に2冠を獲得した井上彪(たける、23)の入門を発表した。

井上は宮崎・日章学園で1年時に全国高校選抜、2年時にインターハイを制した。近大に進み、卒業後は大阪府警に入るも、プロで世界王者の夢を捨てきれずに今年6月いっぱいで退職してプロの世界に飛び込んだ。

井上は約1年2カ月の警察官時代に薬物疑惑の容疑者を摘発するなど修羅場も経験した。ただ、それは競技としてのボクシングから受ける刺激とは違った。

「一時は警察官になったが、もどかしさというか、もやもや、やり残した感があった。いろいろ悩んで悩み抜いて、相談して自分のやり残したことをやりきるためにかじを切りました」と話し、「親からも反対されたが夢のある世界。決めた以上はしっかりした結果を残したい。やるからには世界王者。5戦、6戦で何かしらのベルトをとれるぐらいの意気込みを持って取り組んでいきたい」と決意を語った。

8月にB級ライセンスのプロテストを受検予定で、10月にもジムの興行でプロデビューを目指す。ライトフライ級か、世界へのチャンスがあればミニマム級まで落とす覚悟もあるという。「必ず結果を出したい」と力強く言った。