日本フライ級13位の「スピードスター」桑原拓(27=大橋)が鋭い右アッパー一閃(いっせん)で再起2勝目を飾った。パリニャ・カイカンハ(26=タイ)との同級8回戦で、2回2分1秒、TKO勝利を飾った。「思い描いていた通りの展開。相手はパワータイプでガンガン振ってくるので、ずっと足を動かしてジャブを突こうと。ここまできたら良い展開でした」と振り返る通り、スピード差を生かし、相手パンチを回避。2回にカウンター気味の強烈な右アッパーを浴びせてダウンを奪取した。

桑原は「右アッパーはひらめきですね。控室で当たるかなと相手の背が低いので用意したら、見事にすごい手応えできた」と笑顔。再起戦となった今年3月の久野喬(スターロードスポーツ)では左フックからの連打で32秒殺したことに続き、鮮やかな連続TKO勝利を挙げた。

これで昨年7月、日本フライ級王座挑戦で王者ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)に10回TKO負けしてから、再起2連勝となった。桑原は「前々回のタイトル戦でダメージあって両親にも迷惑をかけた。誰にも心配かけずに終わるのが1番の恩返しだと思う。目標はもちろん世界を取ること。日本王座戦でこけてしまい、リベンジに燃えていますし、他のタイトルも狙っている。どんどんレベルアップしてチャンスもらえるようにしたい」と決意表明していた。