プロボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(33=志成)が世界的知名度の高い同階級王者との将来的な統一戦を熱望した。13日に東京・大田区総合体育館で同級1位の元世界4階級制覇王者ドニー・ニエテス(40=フィリピン)を3-0の判定で下して一夜明けた14日、都内の所属ジムで会見に臨んだ。次戦は恒例となる大みそかになる見通しで「1番はタイトルを持っている選手と戦いたい」と2団体王座統一戦との対戦を求めた。

昨年大みそかは新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の影響で、当時のIBF世界同級王者ジェルウィン・アンカハス(30=フィリピン)との2団体王座統一戦が延期に。さらに今年3月、アンカハスが10度目の防衛戦で王座陥落。新IBF王者はフェルナンド・マルチネス(31=アルゼンチン)となり、現在は両陣営が再戦に向けて対戦交渉中とされる。陣営はマルチネス-アンカハス戦の勝者と対戦交渉する姿勢で、井岡も「交渉の流れ的には、それが1番」と口にした。

2団体統一は、戦いたい相手との対戦を実現させる手段として考えている。同階級での最終目標は、現2団体(WBAスーパー、WBCフランチャイズ)統一王者フアン・フランシスコ・エストラーダ(32=メキシコ)との対戦になる。井岡は「スーパーフライ級で評価が高いのはエストラーダとロマゴン(ローマン・ゴンサレス)の2人。自分がベルトをまとめることで、彼(エストラーダ)を巻き込みたい」。

1度現役引退していた当時の18年2月、同階級の強豪が集う「Superfly2」(米イングルウッド)を視察している。WBC世界同級タイトルマッチでシーサケット・ソールンビンサイ(タイ)と対戦したエストラーダの姿を見て「米国のリングでやりたいと思ったきっかけ。米国でエストラーダを見て、世界的評価のある選手とやりたい、戻りたいと思った」。海外志向の高い井岡は米国などでの統一戦も念頭に置きながら「1番は海外に認知されて試合ができればいいと思う。米国で、海外で試合したい」とキッパリ。18年9月以来となる米マッチでエストラーダと拳を交える自らの姿をイメージしていた。

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