タイトル初挑戦となった日本ライト級4位ジロリアン陸(34=フラッシュ赤羽)が計3度のダウンを喫するTKO負けでベルトを逃した。

2度目防衛戦だった同級王者宇津木秀(28=ワタナベ)に挑戦。3回にボディー連打でダウンを喫すると、右ストレートで再びダウン。最後は連打を浴びて3度目のダウンを喫し、同回2分48秒、レフェリーストップによるTKO負けとなった。

所属ジム興行に足を運び、応援を続けてくれたザ・ドリフターズのメンバーでタレントの仲本工事さんが先月、81歳で死去。新人王時代の5年前から長く親交があったという。ジロリアンは「(川島勝)会長の関係で興行のお疲れさま会などでいつもお会いしていた。9月30日の(所属ジム)興行で一緒に試合を見て、タイトル戦の激励を受けて試合も見に行くよと(言われていた)」と約束していたという。長く応援してくれた仲本さんのため「僕がベルトを巻いた姿を見たら喜ぶと思うので。良い報告したい」と強い決意を口にしていたが、ベルトを手にできなかった。

年間300杯以上は食べるというラーメン好きでリングネームのジロリアンも人気ラーメン店ラーメン二郎が由来。地上波バラエティー番組で「プロボクサーなのに、ラーメンが大好き過ぎて減量が地獄になっている人」として紹介されたことがある。いつも減量に苦しみ、前日計量はリミットいっぱいでのパスとなってきたが、今回は100グラム少ないウエートでクリアしていた。それも王座戦に懸ける思いの強さの表れだった。