トップアマの前日本女子フライ級王者晝田瑞希(26=三迫)が国内最速タイとなる4戦目で世界王座獲得に成功した。前日本女子バンタム級王者谷山佳菜子(35=ワタナベ)と同王座を懸けて拳を交え、7回に左ストレートでダウンを奪って3-0の判定勝ち。ジャッジ3人のうち、2人がフルマークをつけた完勝だった。アマ時代、東京オリンピック(五輪)女子フェザー級金メダリスト入江聖奈(22=日体大)と五輪出場枠を争った実力者。この日も現役最後となった全日本選手権を終えたばかりの入江が見守る中、世界ベルトを奪取し「すごくほっとしています」とうれし涙を流した。

サウスポースタイルからスピード、技術で上回った内容で世界王座を獲得。入江の五輪金に匹敵するか、との問いに晝田は「今日、世界王者になって自分を認めてあげないといけない。ただ五輪とは別ものと決断してターゲットを変えてプロに来た。なので違うものだし、比べていないです」と素直な心境を口にした。現在も入江とはSNSなどは励まし合う間で「聖奈は返事で『刺激を受ける』と言ってくれて謙虚。彼女から学ぶことがあります」と感謝の言葉を口にした。

世界ベルトを手にし、晝田が目指すのは海外進出だ。「米国では女子が盛り上がっている。男子に負けないぐらい強い。私も強くなって海外の大きな舞台に立ちたい。もっともっと強くなって最強のスーパースターになります」と強い決意を示し、未来を見据えていた。