プロボクシング4団体統一バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が13日、4団体の王座返上とスーパーバンタム級転向を表明した。横浜市内のホテルで記者会見し、WBAスーパー、WBC、IBF、WBOの世界主要団体4本のベルトを返上すると発表。今後は1階級上となるスーパーバンタム級を主戦場にし、世界4階級制覇を目指す意向を示した。

一問一答は以下の通り。

井上 4団体のベルトを本日をもちまして返上することをご報告します。4つのベルトは1つ1つすごく思い出に残っていますし、試合にかける思いは1つ1つ違う思い出が残っている。そして、23年は1つ階級を上げてスーパーバンタム級に挑戦していきたい。自分本来の体格はバンタム級が一番適性だと思うが、バンタム級ではやり残したことはなく、戦いたい相手もいないので、スーパーバンタム級の挑戦を決意しました。ここから先の挑戦は本当の戦いになっていくので非常にわくわくしている。

-バンタム級王者時代の4年8カ月を振り返って

井上 正直、デビュー当時バンタム級で戦っているイメージはまったくなく、大橋会長からデビューのときにバンタム級、スーパーバンタム級で将来戦っていくと言われて、どきどきしていた階級でもある。その階級で1つ1つ結果を残すことができたのも、大橋ジムを選んで、井上家一丸となって練習してきて本当に環境に恵まれているなと。そんな周囲の環境があって4つのベルトが取れたと思っています。

-スーパーバンタム級で希望する試合の時期と対戦相手は

井上 時期と対戦相手は交渉中だと思うけど、自分の中ではトップ戦線で戦っている選手の誰かとできればいいなと思っています。

-スーパーバンタム級で、再び4本のベルトをそろえる決意か

井上 スーパーバンタム級に上げても4団体統一を目標に挙げていきたい。2階級4団体制覇は本当に世界初の偉業になると思うので、そこを目指していきたい。

-4月に30歳になるが、ボクシング人生でこれからは

井上 4月で30歳になるが、肉体的にも反応的にもまだまだ上がっているので、もっと強い井上尚弥を見せていけると思っている。

-バンタム級の4つのベルトをすぐに返上しようと思ったのは

井上 この4本のベルトを持って次戦を戦うことはないので、返上時期は正直いつでもよかったと思っている。このベルトは自分にとって宝物だけど、ここに執着することなく次に進みたい。大橋会長と話して返上はこの時期になりました。

-スーパーバンタム級は最終章の戦いになるか

井上 バンタム級で4団体統一が4年8カ月かかったように、スーパーバンタム級もそのくらいの年月が必要なのかなと思う。それを考えたらスーパーバンタム級に本当にアジャストして戦っていくには、バンタム級と同じくらいの年月がかかると思う。だからこのスーパーバンタム級が本当に最終章じゃないでしょうか。大橋会長はフェザー級でもということもありますが、自分自身はスーパーバンタム級が適性だと思っている。