ボクシングの元2階級制覇王者で「亀田3兄弟」の三男、WBA世界スーパーバンタム級2位の亀田和毅(31=TMK)が24日、大阪市内の所属ジムで行われた前日計量をクリアした。

和毅は25日に大阪市のATCホールでジム移籍初戦、WBA同級13位ルイス・カスティージョ(26=メキシコ)との契約56・0キロの10回戦に臨む。和毅はリミット、カスティージョは55・9キロでクリアした。

前回はフェザー級(リミット57・1キロ)で試合を行った。その差1・1キロに苦しんだという。「この1週間はほぼ眠れていない。寝るのにも体力がいる。食べていない、水分を取っていないと、眠たくても寝ることができない。寝ても1時間程度。結構、きつかった」と振り返る。

減量に苦しんでも、現階級にこだわる。バンタム級で世界主要4団体を制した“モンスター”井上尚弥(大橋)に、キックボクシングで無敗を誇った“神童”那須川天心(帝拳)もプロボクシングデビュー戦が決まった。

「スーパーバンタム級が熱くなってきて、自分も気合が入っている。ビッグマッチが増えていけば、ボクシング人気も盛り上がる。自分はこの階級で頂点を極めたい」

この試合をステップに再び「世界」へ進む。和毅はWBA同級王座の次期挑戦権を得ており、4月8日に米国テキサス州サンアントニオで開催予定のWBAスーパー、IBF同級王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)とIBF1位マーロン・タバレス(フィリピン)の勝者に挑むプラン。ジムの金平桂一郎は和毅が試合を現地観戦することを明かし、「日本で開催できるよう(米国の試合後)すぐに交渉を開始する」と明言した。

大舞台に向けても負けられない一戦。和毅は「進化したところを見せたい。右で仕留められたらと思います」と気合をみなぎらせた。【実藤健一】