元WBC世界バンタム級暫定王者で、WBA世界同級1位の井上拓真(27=大橋)が世界王座に返り咲いた。同級2位のリボリオ・ソリス(41=ベネズエラ)に3-0の判定勝ち。ジャッジは116-112、117-111、118-110の大差。勝ち名乗りを受けると、右の拳を突き上げて喜んだ。

リング上で行われた勝者インタビューは次の通り。

-おめでとうございます

「ありがとうございました!」

-肩にかけているベルトを取った気持ちは

「そうですね、やっぱり兄(井上尚弥)が返上したまず1本目のベルト、しっかり取ることができて、まずホッとしています」

-3年5カ月ぶりの世界戦。(目の上を切る)ハプニングもあったが、乗り越えた

「そうですね。今はもうホッとしているとしか言いようがないですね。もうやっぱり、兄の弟っていう重圧は現役でやってる以上、ついてくるものだと思ってるんで。まずはしっかりここで世界チャンピオンに返り咲くことができて、良かったです」

-家族、カットマン、チーム一丸となっての戦いだった。支えは

「やっぱり、自分1人じゃここまで来られてないんで。大橋会長はじめ、大橋ジムのサポートがあってのチャンピオンなんで。そして、初めて試合中にカットするというハプニングもあり、その中で勝ち切ることができたんで、今後の自信につながりました」

-また新たな大きな目標への第1歩を切った

「やっぱり、兄が手放した4団体を統一するっていうのを公言している以上、自分はバンタム級で4団体を統一することを目標にこれから頑張っていくので、これからも応援よろしくお願いします!」

一問一答を終えると、リング上の兄と右腕を合わせて喜びを分かち合い、父真吾さんもまじえて記念撮影に応じていた。

◆井上拓真(いのうえ・たくま)1995年(平7)12月26日、神奈川・座間市生まれ。父真吾氏と兄尚弥の影響で4歳からボクシングを始める。高校2冠後、13年12月にプロデビューし、福原辰弥に判定勝利。15年7月に東洋太平洋スーパーフライ級王座を獲得。18年12月にWBC世界バンタム級暫定王座奪取も、19年11月に正規王者ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)に敗れて王座陥落。21年にWBOアジア・パシフィック・スーパーバンタム級王座、22年に日本同級王座を獲得。身長164センチの右ボクサーファイター。

井上拓真が世界王座奪取 12回判定勝ち 4団体統一へ兄の尚弥に続く/ライブ速報詳細