世界3階級制覇王者のWBO世界ウエルター級王者テレンス・クロフォード(35=米国)が世界初となる2階級での4団体統一に成功した。

長年のライバルでWBAスーパー、WBC、IBF世界同級王者のエロール・スペンスJr.(33=米国)と4本の世界ベルトをかけて拳を交え、9回TKO勝ちした。スーパーライト級に続き、2階級4団体統一を成し遂げた。

勝利を確信すると、クロフォードはコーナーポストに登って「最強」をアピールした。9回も強い右ジャブをビシビシと打ち込み、スペンスを前に出させなかった。相手の攻撃はすべてガードの上。1分半過ぎに強い右ジャブでロープに後退させた。2分過ぎには右フックでぐらつかせた。2分40秒過ぎにラッシュを浴びせ、スペンスはフラフラに。ロープを背に防戦一方になり、レフェリーが試合を止めた。

ボクシング史の歴史をつくったクロフォードは「いろいろな感情が入り乱れている。神に感謝しかない。きょうだいや仲間、みんなの力を合わせた結果だ」とうれしそうに語った。

17年8月にスーパーライト級で4団体統一に成功したクロフォードは、18年6月のウエルター級初戦でWBO同級王者だったジェフ・ホーン(オーストラリア)を下して新王者となった。

そして同年11月。オクラホマシティーで行われた試合会場のリングサイドでクロフォードとスペンスJr.が対面した際、口論となった。IBF王者スペンスJr.が「お前をつぶす。お前を止める。簡単なことだ、約束しよう」と挑発。クロフォードは「ボディーショットを試してみろよ。岩のようにしっかりしているから。お前は太っている」と反撃。この騒動をきっかけに、無敗王者対決がクローズアップされた。何度も対戦交渉が行われながら、互いに契約するプロモート社の関係性などから成立しなかった。

お互いが防衛戦後に名前を呼び、対戦を希望してきたライバルだった。19年9月にWBC、22年4月にWBAベルトも奪って3団体統一王者になったスペンスJr.に対し、クロフォードはWBO王座を6度防衛。そして両者がプロモート会社を飛び越え、直接連絡を取り合い、5年間実現しなかった王者対決が今年5月に合意に達した。

クロフォードは「この時代がなぜテレンス・クロフォードの時代なのかをみんなに見せつけるつもりだ」「この統一戦の後、人々はクロフォードはスペシャルなんだと言うだろう。それを保証する。100%、120%の準備ができている」「俺たちは歴史をつくろうとしている。より優れた選手が勝つだろう。2階級で4団体統一王者という存在になれば素晴らしいことになるだろう」と強気の姿勢を貫いていた。

そして井上尚弥も狙っていた世界初の快挙となる2階級での4団体統一を成し遂げた。