ボクシングの元2階級制覇王者でIBF世界フェザー級6位の亀田和毅(32=TMK)とIBF同級2位レラト・ドラミニ(29=南アフリカ)の再戦が25日、東京都内で正式発表された。3月31日に名古屋国際会議場でフェザー級ノンタイトル12回戦で行われる。

和毅は昨年10月7日、フェザー級転向初戦でドラミニに判定1-2で敗れた。直後にプロモーターを務める兄の興毅氏(36)に再戦を直訴。10月末に亀田家会議を開催してまで、今回の再戦実現にこぎつけた。

和毅は「負ければ引退」をあらためて強調。直筆の書に“血判”ならぬ、指で朱印を押して決意を示した。「負けたら引退は当たり前。ここで負けるようでは世界なんて見えない。それぐらいの覚悟を持ってリングに上がる」と言った。

前回の試合後、父の史郎トレーナー(58)に指導を依頼した。「今までは自分のやり方でそれなりに勝ってきた。キャリアも積んで、これぐらいで勝てるだろうと何となく思うようになったが、前回の試合でそれは完全に打ち砕かれた」と変化を求め、「おやじ、頼むわ」と救いを求めた。

史郎氏により、は和毅のボクシングはファイタースタイルに生まれ変わろうとしている。「戦略的なものだから具体的には言えないけど、3月31日を楽しみにしてください。あいつ変わったな、おもろい試合するなと思われる試合をしますから」と宣言した。

4月には2人目の子どもが誕生予定で、7月には33歳になる。支えるべき人が増える一方、現役ボクサーとして残された時間は限られる。「頑張れば次につながる。先のことよりまずはドラミニを倒す」。和毅がボクサー人生をかけた大勝負に挑む。【実藤健一】