今日2月15日に後楽園ホールで開催されるプロレスリング・ノアの「ザ・リーヴPresents LIMIT BREAK.1~Starting Over~」で、藤田和之&斎藤彰俊組と戦う、新日本プロレスの真壁刀義(51)がノアのインタビューに登場。若手時代を共に過ごし、そしてたもとを分かつことになった藤田との約25年ぶりの試合について語った。ノア公式YouTubeで公開されたものから一部抜粋してお届けする。
-藤田との再会が決まった。どんな思いになったのか?
真壁 ちょっと遅いかと思ったけど、このカードを聞いた時にワクワクしたよね。やっときたかコノヤローってね。
-25年ぶりの対戦。待望していたのか?
真壁 待望なんかしてねぇよ、別に。いつかは交わると思ってたけど「あっ、今なんだ」って。ただ俺はいつも言っているように時間とかさ、タイミングとかさ、そんなもんクソくらえって思っているからさ。
-入門当時の藤田はどうだったか
真壁 まぁ、人としゃべらない野郎だなって思ったよ。でもそれはしょうがないよね。自分が目指してたオリンピックで挫折したわけで、心にあるものはあったと思うよ。ただプロの世界に入った以上は気持ちを切り替えていかなきゃいけない。そういった部分でお互い愚痴はあるよな。
-どんな愚痴を言っていた?
真壁 (最初は)しゃべんないよ。オレなんてしょぼい一般庶民。自分でトレーニングして入門テストで受かった人間。藤田君はオリンピック予選に出てるんだよ。言ったら、逸材だよ。扱いなんて雲泥の差だ。(藤田が)入ってきた瞬間からオレはライバル視してたからね。そもそも素材が違うのに。だから、1カ月、2カ月はまったく口を聞かなかった。
-それからはどうなったのか
真壁 巡業に出てからだね。新日本は試合前にスクワットとかプッシュアップとかあるんだけど、そこでオレはしごかれるわけよ。藤田君はすぐにデビューだからその練習とかもあって(別メニュー)。ずっとお互いをシカトしてたけど、ある時、急に…巡業中に洗濯が一緒になったの。その時からしゃべるようになった。藤田君も心にストレスがあったし、オレは心にストレスしかなかったし。それで意気投合したんだろうね。
-どんな話を?
真壁 ムカつく先輩の話。あのクソみたいな…
-地方のコインランドリーで意気投合してからどうなったのか?
真壁 洗濯終わったら眠くなるんだけど、藤田君が「真壁さん、ちょっと部屋に来てください!」って言うんだよ。それで部屋にいったら、内鍵がドアに挟まってて、閉まらないようになってるの。それでドアを開けたらさ、「いらっしゃい」って(藤田が)言ったからね。昔、各部屋の冷蔵庫に300円ぐらいお金を入れたら缶ビールが出てくるベンダーがあったでしょ。それで「真壁さん、飲みましょう」って。「マジかよ、オレ眠いんだよ。しごかれてるからさ…」って思いながら、毎日のように宴をやってたよ。ひまさえあればやってた。キツかったよ、毎日しごかれてるから。藤田君も試合で自分をうまく表現できなかったり、いろんなことでストレスがあったんだろうね。
-若手時代、闘ったり組んだりしていたが、どんなプロレスラーだったか
真壁 同期だけど、体の頑丈さとかシバキ合いとかでも何年も先輩とやってる気がしたね。通じないんだもん、何発打っても。でも、藤田君とは真っ向からやり合ってた。ここであきらめて倒れたままだったら、オレに次はないなって思ってたから。
-身近にそれだけ強い存在がいたことは大きい
真壁 大きいよね、マジで。コノヤローを倒さないとオレに未来はないと思ってたし。それをずっと考えてた。追いついて追い越さなきゃ絶対ダメだって。だからこそトレーニングに燃えたし、先輩とかにも有無を言わせないぐらいねじ伏せてきたし。
-00年1月4日東京ドームを最後に、藤田が新日本を退団。さみしくなかったか?
真壁 逆に送り出したけどね。「またここで会おうぜ」って。(新日本道場で)誰もいない朝の掃除の時間だった。藤田君が急にオレのところに来て「真壁さん、長らくお世話になりました」って。「何言ってんだ?そういう冗談はもういいわ」って言ったんだけど「真壁さん、マジです。ありがとうございました」って握手してくるからさ。止めたってしょうがないし「またどこかのリングで会ったら闘おうぜ。がんばってね。応援してるからさ」って。
-感動的な話
真壁 そしたら、シクシク泣いてる声が聞こえてきてさ。「うわっ、出た。オバケ」って思ったの。誰も起きてこない朝だよ。振り返ったら、棚橋(弘至)がオレたちの話を盗み聞きしててシクシク泣きやがってさ。オレ、思ったの。棚橋、そこで泣くのはオレなんだよ。オマエが泣いたらオレ、泣けないだろ。昔からそういうところなんだよ。タイミングを人から取る。そういうのも試合に出てるんだよ。まぁ、(藤田との関係は)それが最後かな。
-総合格闘技界で日本のトップとして活躍していた藤田を見て、どう思ったか
真壁 応援してたよ。自分と違う世界の人間だし、同じ釜の飯を食った仲でもあるし、ほぼ同期だから。彼が最初に総合に出た時、ウチの道場生を何人か連れて見に行ってるから。
-00年1月30日のPRIDE東京ドーム。藤田の活躍は活力になったか
真壁 なったよね。がんばってるな。オレも負けていられないって。G1取った時もベルト取った時もまさにそうだよね。オレがG1優勝した時もコメントを出してくれたし、20周年の時もVTRを送ってくれた。オレの人生の分岐点には必ず藤田和之がいたからね。
-そういう歴史もあり、ついに再会。どういう闘いになるか?
真壁 オレたちの闘いは単なるシバキ合いだと思うんだよね。高等な技の出し合いとか切り返し合いとかやらないし、できないし、必要ねぇだろ。だったら、真正面からバカバカぶつかるしかないじゃねぇのって。

