プロボクシングWBA世界スーパーフライ級王者井岡一翔(35=志成)が7月のボクシング興行ラッシュの口火を切る。7日に東京・両国国技館で、IBF世界同級王者フェルナンド・マルティネス(32=アルゼンチン)との2団体王座統一戦に臨む。梅雨にもかかわらず、酷暑となった気温に合わせるように、井岡もボルテージを上げている。「圧倒的な強さをみせて、王座統一する。それだけです。必ず勝ちたいと思う」と熱い意気込みを口にしながら、24年最初の世界戦に臨む。

対戦相手のマルティネスは手数が多く、パンチ破壊力もある好戦的な無敗王者。激闘になる可能性も高く、井岡を指導するキューバ人トレーナー、イスマエル・サラス氏(67)も「われわれはマルティネスのことをよく知っている。井岡もよく知られた存在だ。2人の試合はおそらく年間最高試合になるだろう」と太鼓判を押している。

現在、日本人の世界戦通算勝利数は井岡が4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(31=大橋)と22勝と1位で並ぶ。勝てば23勝に積みあげ、再び単独トップとなる。井上に続く、日本人2人目の2階級での2団体統一を狙う大事なリングとなる。

「切り込み隊長」となる井岡に続き、20日には東京・両国国技館で無敗の格闘家でWBA世界バンタム級7位那須川天心(25=帝拳)がボクシング転向4戦目に臨む。同級4位ジョナサン・ロドリゲス(25=米国)との120ポンド(約54・43キロ)契約体重10回戦で拳を交える。格上ランクの世界ランカーと対決する。国内での世界挑戦の権利を得るために必要な日本、東洋太平洋王座などタイトル挑戦への試金石となる。

那須川に加え、同興行ではトリプル世界戦が組まれる。WBC世界バンタム級王者中谷潤人(26=M・T)が同級1位ビンセント・アストロラビオ(27=フィリピン)と初防衛戦を控える。現在、米老舗専門誌ザ・リングのパウンド・フォー・パウンド(階級を超越した最強ボクサー)ランキングで10位に入るなど国内外で期待を寄せられる存在となる。

さらにWBO世界スーパーフライ級王者田中恒成(29=畑中)が同級12位ジョナタン・ロドリゲス(28=メキシコ)との初防衛戦を控える。20年大みそかに負けている現WBA世界同級王者井岡へのリベンジを誓っており、同級で存在感を示す大事なリング。またWBO世界フライ級2位加納陸(26=大成)が同級3位アンソニー・オラスクワガ(25=米国)との同級王座決定戦に臨む。約8年ぶり2度目の世界挑戦。中谷の米修行時代からの「親友」オラスクワガも昨年4月にWBAスーパー、IBF世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(BMB)に9回TKO負けして以来、2度目の世界挑戦となる。

7月の興行ラッシュで「トリ」を務めるのは、IBF世界ミニマム級王者重岡銀次朗(24=ワタナベ)だ。28日、滋賀ダイハツアリーナで同級1位ペドロ・タドゥラン(27=フィリピン)との3度目防衛戦に臨む。IBFからの指名試合で、世界戦では初めてノメインイベンターを務める。最軽量級ながら11勝(9KO)1無効試合と高いKO率を誇るパンチャー。3試合連続KO中だけに今回もKO勝利を期待できそうだ。パリ・オリンピック(五輪)開幕を迎える7月は、プロボクシング界にとっても熱い時期となる。

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