<新日本:東京大会>◇11日◇東京・両国国技館◇8800人

 メーンのIWGPヘビー級選手権試合は、挑戦者でG1クライマックス優勝者の小島聡が、王者真壁刀義を19分12秒、ラリアットからの片エビ固めで破り、5年ぶりの王座返り咲きを果たした。序盤からテーブルやイス攻撃を放つなど、小島らしからぬハードコア戦を展開。勝利へのなりふり構わぬ執念に、場内にはどよめきとブーイングが入り交じった。雪崩式原爆固め、ブレーンバスターと畳み掛け、ラリアットからフォールを狙ったが失敗。その後、キングコングハンマーを食らってピンチに陥ると、またしてもラリアットで王者を豪快に倒し、3カウントを奪った。

 試合前の会見から、真壁には「中途半端なヤツは認めねえ」と攻撃を受けていた。度重なる挑発に1度はキレた小島だが、試合には冷静な気持ちで臨んだ。「面白かったよ。すげえ面白かった。ギリギリだった。だけど絶対に負けねえと思った」。12月11日の大阪大会で予定される初防衛戦の相手には中邑真輔を指名。一方で、新日本の菅林直樹社長は「後藤(洋央紀)かな」と、王者の意見に難色を示した。