右足首などのケガで大相撲秋場所を全休した横綱白鵬(31=宮城野)が28日、療養などのため成田空港からモンゴルに一時帰国した。

 右足にサポーターを巻いて空港に現れた白鵬は「今、体重が147キロですね」と、スッキリした表情で話した。秋場所中に3日間の断食を決行して、休場前より約10キロ減。「ずっと同じことをやるより、勝つために新しいことを取り入れてやるということ。お相撲さんは食べて食べて、食べまくって強くするというイメージだけど、内臓を休めて、体も軽い」と効果を実感していた。

 大関豪栄道(30=境川)が初優勝を果たした秋場所はテレビ観戦し「上位陣を応援していました。十分良かったと思います。土俵際の感覚とか、アマチュアでも成績を残しているし、勝負に対する執念が出た」と称賛。自身は通算1000勝の懸かる九州場所(11月13日初日、福岡国際センター)に向け「悪いところを全部きれいに取って、中からきれいにして頑張る。心と体を落ち着けて、パワーをもらって来たい」と話した。約1週間で再来日し、秋巡業は後半10日間に参加する予定で調整を進めるという。

 白鵬は名古屋場所で負傷した右足親指をかばった影響で、右足首と古傷の左膝にも痛みを発症。「左膝タナ障害」「右母趾(ぼし)伸筋腱(けん)損傷」「右足関節炎」で4週間の加療を要する旨の診断書を日本相撲協会に提出し、大関時代の06年九州場所以来10年ぶりに全休していた。