日本相撲協会は31日、大相撲春場所(3月11日初日、エディオンアリーナ大阪)の番付編成会議を開き、貴公俊(20=貴乃花)の新十両昇進を決めた。東京・両国国技館で、師匠の貴乃花親方(元横綱)同席で会見を開き「うれしいのが3割。来場所から15日間になるので、今までよりも頑張らないといけない」と、緊張した表情で率直な気持ちを話した。

 部屋には双子で弟の十両貴源治がおり、史上初の双子関取が誕生。先に弟が関取になっていて「うれしさと悔しさがあった」と複雑な気持ちがありながらも、「一緒に頑張っていきたい」と、2人でさらなる上を目指す。入門してから5年で関取になり「親方と親に恩返ししたいと思っていた」と、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 隣の席に座った師匠の貴乃花親方は顔を横に向けて、愛弟子の受け答えを終始、おだやかな表情で見届けた。「受けた答えをしっかりしてるな」と感心。「相撲未経験で入門して5年でよく上がったなと。本当にうれしいです」と満面の笑みを浮かべた。双子の違いを聞かれると「公俊はスタミナ系の力士」と分析。今後の理想像として「昔の関取、歴代の横綱、大関が関取衆相手に何十番も1人で代わる代わる、1時間、2時間と稽古できた伝統を、公俊には今後できるように。そこを私も目指しています」と話した。