大関とりのかかる関脇栃ノ心(30=春日野)が危なげなく2連勝を決めた。長い腕を生かした突き押し、突拍子もない変化など思い切った相撲をとる阿炎との初顔合わせ。立ち合いから突っ張りを十数発食らったが、左、右とまわしをつかみ、力強く寄り切った。

 不要な先入観を入れないため、相手の映像を見ることなく、自分のできることに専念したという。「突っ張りの相手だけど、普通に耐えられると思った。引かれないように、ということだけ気をつけた」。焦りが皆無の取り口を「相撲は昨日より、今日の方が良かったね」と振り返る。会心の通算500勝。白星を重ねることで「気持ちが燃えてくる」と、ご機嫌だった。