大相撲名古屋場所(7月8日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付が25日、発表され、新大関栃ノ心(30=春日野)が愛知・春日井市内にある春日野部屋宿舎で会見を行った。

 新たなスタートとなる本場所。同席した春日野親方(元関脇栃乃和歌)が「上(横綱)を目指せる大関になってほしい。常に優勝争いに絡まないといけない立場。今場所も優勝に絡んで欲しい」とハッパをかけると、栃ノ心は「夏場所は大関になれて良かったけど、優勝できなくて残念。今場所も優勝するつもりでやりたい」と意気込みを語った。

 一方、今まで以上にしこ名が大きく印字された番付表を手にすると「うれしいですね」と子どものように喜んだ。まだ「大関」と呼ばれ慣れてはいない。「大関」という漢字も「書けません」と笑う。春日野親方が「部屋で“大関”って呼ばれるのはほとんど聞いたことないよ。いつも通り“レヴァニ”(本名)だもんな」と言うと、横で苦笑いを浮かべた。

 夏場所後に故郷ジョージアへ帰国した。熱烈歓迎を受け、多忙を極めた影響で再来日した12日には、体重が通常時の170キロ超から165キロまで落ちたが、現在は170キロまで戻った。夏場所で痛めた右手首が不安視されるが「あと2、3キロ増やしたい」という表情の明るさに、自信が漂う。稽古で控えていた申し合い、三番稽古も27日から再開する予定だ。