大相撲夏場所(12日初日、両国国技館)を前に、新大関貴景勝(22=千賀ノ浦)が7日、兵庫・西宮市にある母校・仁川学院小で「にがわ貴景勝後援会」から新たな化粧まわしを受け取った。

スクールカラー紫で「仁川学院」と刺しゅうされており、後輩の児童ら約400人を前に「皆さんの応援があって大関に昇進できました。化粧まわしももらって、ふがいない成績は残せません」と優勝争いに絡む意気込みを宣言した。

東京で朝稽古に新幹線で現地入り。翌日の朝稽古に備え、贈呈式後には東京に戻る強行軍で昼ご飯は、移動の車内で肉まん3個だった。「ちょっと初めてかも」と苦笑いするスケジュール。しかし、持ち前のサービス精神は変わらない。

贈呈式を終え、囲み取材を済ませても帰らず、いすに腰を下ろすと、群がってくる児童に笑顔で応じた。「キミ、おもろいなあ。動きが芸人みたいやね」「キミは背が高いなあ」「キミのお母さん、怖いなあ」。サイン、記念撮影をこなしながら、1人1人にいちいちツッコミを入れる。「オレらの頃はランドセルをペチャンコにするんが、流行ってた」「肩ひもだけ特注で、めっちゃランドセルがちっちゃく見えた」など思い出ネタで笑いを誘った。最後は「よしっ、オマエらの名前を覚えたからな!」と児童4、5人を名指しして、大喜びさせた。

東京→西宮→東京のとんぼ返り。「ありがたい忙しさ。忙しいとは思わない。感謝しかないです」。5日後に迫った新大関場所にちっちゃな後輩たちにエネルギーをもらったようだ。