大関経験者で序二段まで陥落後、番付を上げてきた東幕下27枚目の照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、無傷の4連勝で、4場所連続となる勝ち越しを決めた。

西幕下30枚目の北勝陽(八角)との全勝対決となったが、立ち合いから圧力をかけ、まずは左差し、間髪入れずにもろ差しになり、寄り切った。「まわしを取って(という)、はっきりしている相手だから、多少はやりやすいというのはあった。残り3番あるので、しっかりと最後まで取りたい」と、浮かれずに話した。

両膝のケガなどで1度も勝ち越せなかった昨年とは違い、3月の春場所で復帰後は確実に結果を出している。両膝の不安は「多少はある」という。それでも「ちょっとずつは良くなっている。できるだけ昔と比べないように、先場所よりも今場所という感じでやっている」と、前向きに相撲を取っている。「自分のやってきたことを信じてやっているだけ。誰よりも倍はやるというのを意識している。まだ、倍はやれていないけど、先場所よりも今場所はトレーニングの量、普段の動き、すり足とか、1日1日増やしている」。日々の努力が形になっての勝ち越しに、かみしめながら話していた。